●第2章 ブレインストーミング・イン・エクセシオール

マチェドニア談義にすでに1ページも使ってしまっているが(笑)、 実はそんなことをしている暇はまったくないのだ。

10月某日。 2号と5号は喫茶店で極秘会議。
表向き映画鑑賞会という名目になっていたので、 ひとしきりの映画談義の後、ようやく本題へと移行する。

「前回バイクだったから今度は車を改造ってのは?トヨタとコラボで…」
「いや、ないでしょう。それは。」

実は代表は夫婦そろって車をカスタマイズし、サーキット走行にいそしんでいるのだ。
しかし車を改造…となると我々の出来ることは限られる上に、 前回よりもはるかにお金がかかってしまうのは目に見えている。

「代表は車以外で何が好きなんですかね?」

男二人がいくら知恵をしぼったところで女性に贈る良きアイデアが浮かぶはずもない。
だが、4号は仕事で、女性メンバー3号は個展でと、それぞれ忙しいのだ。
ヒマになるのを待っていては計画が頓挫する恐れもある。
しばしの沈黙の後、5号がぽつりと切り出した。
「よし、女性スタッフを急遽参加させることにする。」
「マジですか?それはいったい!?」驚愕する2号。
そして、その質問には答えず、彼は続けてこう言った。
「ひとつ、代表はああみえてオトナの女性っぽいことは嫌いじゃない。
 ふたつ、生活に即した使えるモノがワリと好きだ。キッチン雑貨とか。
 そこでいいアイデアがある。…“香水”なんてのはどうだ?」

かくして代表を“もっと大人の女性にするため”の オリジナル香水プレゼント計画がスタートした!