●第5章 メイキング・その2

オリジナルステッカーを作った話をそろそろしておかなくては いけないだろう。デザインはすんなり決まったものの、いざステッカーを作成する段になって、 案外お金がかかることに気付いてしまった!
通常、白色の文字ステッカーを作成するには、 プリントゴッコのような感光シルク印刷、或いはカッティングシートを使って切り文字を作る しか方法はない。
シルク印刷の場合、部数が多くなればその分単価は安くなるのだが、 今回必要なのは車体の左右に2部のみなので、版代がばかにならない。一方の カッティングシートの場合は、 業者に頼むと1文字あたり幾らという計算で価格が算出されるのだそうで。どっひゃー。
……文字多すぎじゃん!だれだよ?こんなデザインしたヤツは?(5号です)
おまけに最小文字サイズが1cm以下ですって?マジですか??
……文字こまかすぎじゃん!だれだよ、こんな仕様にしたのは?(しつこいようですが5号です)

ステップボード側面の白い文字は、「しゃーない。私が切ろう」と1号が快諾? 予想以上のスピードとテクニックでカッティングシートを切って、 貼りこんでいく。石鹸水をつかうと空気が入らずうまくきれいに貼れるのだとか。 やりゃーできんじゃん(笑)ありがとっ、1号!!
だが、カウルやフレームに貼る小さい文字はカッティングシートではやはり限界がある。 透明地に白文字仕様は諦めて、透明地に黒文字& 地色付きの4色カラーレーザー刷りで簡易ステッカーを作るべく、 オンデマンド印刷などをしてくれる東京リスマティックへ。
 ⇒http://www.lithmatic.net/lithApService/index.jsp

ところが地色付きの方は問題なくいきそうだが、透明地の方は、どうも地色が完全な透明にはならずに濁ってしまう様なのだ。 印刷後、退色防止用UVフィルムを上にかけて仕上げるのだが、どうやらこいつのせいで厚さもかさみ、透明なはずの地色も濁るようだ。せっかく透明地に印刷して作っても、濁った地色のせいで貼ったシールの形に色の差が出来てしまっては元も子もない。
とりあえず頼んではみたものの、4色刷りの方はまだしも、案の定透明地の方は 満足いく仕上がりではなかった。それならば、自宅のインクジェットプリンターで作れる 耐光、防水でかつ、できるだけ薄く透明度が高いラミネートシールとやらを 試すしかないと、そのまま新宿のヨドバシカメラへ急行した。
 ⇒http://www.yodobashi.com/
5種類ほどのメーカーの商品(A4サイズ版)を購入してすべて作成して実験してみたところ、 クイックアート社のラミネートシール(クリア)という商品だけが満足いく仕上がりとなった。
 ⇒http://www.quick-art.com/

インクジェットプリンタのインクは水や光に弱いため、通常は糊付きの透明フィルムに印刷し、 その上からUVフィルムを重ねることで防水と耐光を実現するが、 このメーカーの製品だけは透明フィルムの裏側に印刷して、 両面テープのようなもので貼り付けるという仕様。 裏側に印刷してあるため傷つきにくく、水にも強い。
UVフィルムを使わないおかげで薄く透明度も高いのだ。 が、透明フィルム部分に耐光性があるかどうかは書いていないので 退色性については今回は言及しないこととする。 (ま、今回は黒1色だけだし大丈夫でしょ。)

というわけで、
 @カウルとフェンダーのストライプテープとステップボード側面の白文字はカッティングシート
 A黒いタンク等に貼るステッカーはカラーレーザープリンタで黒い地色付き簡易ステッカー
 Bオレンジ地のカウルに貼るステッカーはインクジェットで自宅印刷した透明地のステッカー
と、3つの方法をとることでようやくイメージ通りのステッカーを作るに至ったのである。