●第1章 ビギニング

知っている人には説明不要だろうが、チョイノリは日本のスズキというメーカーの50ccのバイクである。
日本のバイクメーカー4社は、この時期レプリカブーム、レトロブーム、 キムタクTWブーム、大型スクーターブームなど?様々なブームを経た後で、 カスタムという、さらなるパーソナル化にユーザーが走ったためと、 アジア圏でのパーツ生産による技術その他の流出やクォリティ低下などが原因で メーカーとしてのバイクのブーム再構築および販売台数低迷に悩んでいた。
そこでスズキが打ち出してきた新機軸というのが、実は 超廉価で完全国産のバイクを作って国内市場を再び活性化するというもので、 それが「チョイノリ」だったのだ(と勝手に思う)
 ⇒http://www1.suzuki.co.jp/motor/choinori/index.html

そして、またまた知ってる人には何の説明もいらないが、 4号は夫婦揃って(!)ハーレーダビッドソンという外国、アメリカ製の 高級バイクに乗っているわけだ。もちろん、そうなると 結婚式にはハーレー乗り仲間が必然的に多数参加するわけで、 そんな輩相手に、いくらコチラの資金面での都合があろうとも 廉価版ですよー、国産ですよー、原チャリですよーなどと言った マイナス要素いっぱい(スズキたんごめんなさいっ)のバイクを おいそれと渡せるわけがない。
となれば、やることは一つ。
「世界で1台」という付加価値を付ける以外に手はないのだ! (とまたまた勝手に思う)
 ⇒http://www.harley-davidson.co.jp/index.html

てなわけで、「チョイノリをどうせならハーレー風にしちまおぅ!ていうかカスタムしかないだろっ、 てやんでぃプラン」は、 プロジェクトとほぼ同時期に併行して決議されたのだが、(確かハーレー風にしようと言ったのは1号だったよな…)何がどう転んだって、単気筒がツインに、チェーンがベルトドライブに、 スクーターがアメリカンに、そしてスズキがハーレーになるはずがない。 そもそも、そんなことが許されるのだろうか??
ところが誰もそんな当たり前のツッコミは用意していなかった!

 >カスタムするならバイク買うしかない!
 >買ったら後戻りできねぇ、もぅやるっきゃねぇ!
 >カスタムし始めたら式までに完成させないと!
 >完成したらどう発表するか考えねば!
 >発表時には強引に押し切ってみんなを煙に撒くしかねぇ!

こういう発想になってること自体、今から考えると 狂っていた…としか言いようがないが、 さすが長い間「とそとそ隊」をやっていただけのことはある。 つまり、皆、幸いにも同じ方向を向いていたということなのね(笑)

試練の「Choi!!プロジェクト」はまだ、始まったばかりなのだ。