History(その2:何となく乗っていた1年半)


1999.12.某日

ふうむ、早くこの車に慣れなくては。ボディの大きさの感覚も勿論だけれど、免許を取って以来5年間、ずうっと自分の車はATだったのよね。クイックシフトではないけれど、シフトのストロークも短めだし。この状態では見せびらかしたくても人を乗せて走るのは恥ずかしいわ。坂道発進なんて、教習所以来だし。
夜な夜な青梅街道を西に向かってひた走るセリカ嬢。たまには日の光を浴びながら走りたいと訴えてくる。ごめんね、もう少し、もう少し運転が上手になってからね。
空いている道でないと、ねえ。何度信号待ちでエンストして後ろの車にホーンを鳴らされたか。


1999.12.某日

少し慣れてきたので、セリカ嬢のご要望どおり昼間に走ってみる。目的地は吉祥寺、ユザワヤ。ブルゾンを作る生地が欲しいのよね。
無事パーキング入り口へ到着。窓を開けて指示を待っていると係りのおじさんたちの話し声が聞こえる。「この車、何だあ?見たことないぞ」「セリカだって、後ろに書いてあるよ、新型かねえ」
まだまだ、街中で同じ車とすれ違うことも殆どない頃でした。


1999.12.25

たまには青梅街道、いつもとは逆に東に向かって走りましょう。
その日はクリスマス、土曜日と条件が重なり、かつて経験したことのない程の大渋滞。家を出てから大ガードまで、ずうっと渋滞、ストップアンドゴー、1速2速しか使えない。半クラッチは嫌っていう程使ったのに。
おかげさまで、ペダルワークが上達しました。


2000.01.30

友達とショッピング。ビーナスフォートに出掛ける。日曜日のお昼過ぎ、まだまだ駐車場に入る車の列はそれなりの長さ。ここの駐車場は屋上にあって、途中2、3個所平らな場所で区切られた一直線のスロープを登ってゆかねばならない。当然スロープの途中で待っている車もある。
自分たちもスロープの途中で停車。前が進んだぞ、さて発進。クラッチを繋ぎつつサイドブレーキを戻す。ずるずるずるっ。ごめんなさい、後ろに落ちちゃった。ミラー越しに見ると後ろのドライバーさん、満面の笑み。きっといい人よね。一旦平らな所で止まってからは、先の平らな所が空くまでずっと待っていた、面倒くさいし。
でも、あの斜度だったらAT車でもアクセルを踏まなきゃ登らないわ、きっと。


2000.08.05

避暑も兼ねて、戸隠へ。大学の後輩たちが合宿をしているところへお邪魔。この頃から既にトランクに矢筒が入れっぱなしになっていた。
セリカ嬢、初の遠出。関越所沢から長野道へ。長野駅前を通過、目指すは七曲。IC降りる前に運転代わってもらったんだけど、今はAT車に乗っているのに、年季かな、全然私より上手いの、運転。悔しいから帰ったらまた練習に励むことにしよう。


2000.12.31

実家へ帰省。行きがけに弟を拾う。もうすっかり慣れました、運転しながら煙草も吸えちゃうくらい。傾斜のあるところで止まってもちっとも気にならないし。これならあの超辛口の弟君を乗せても問題ないでしょう。
外環和光を目指して環八を北上する。「えっ、この車、ATじゃなかったの。随分運転が雑になったと思っていたら」。もう、返す言葉もございません。


2001.01.27(?)

雪が降っている。でも、どうしても車で出掛けなくてはならない用がある。そろそろと駐車場からでる。一向に雪がやむ気配はない。途中ガードレールに刺さっている車を見た。だんだん不安になってくる。交通量の多い通りでさえ、アスファルトの色が見えなくなってきた。私くらいかしら、ノーマルタイヤで走っているのは。通り一本入るともう積もった雪を踏みしめながら走るよう。ええ、この日ABSを初めて利かせましたとも。
どうにかこうにか家の駐車場へ帰ってきたものの、誰も出入りした人はなく、ふんわりと雪が積もっている。ハンドルを切りながらバックできない。タイヤが空転してしまう。さて困った、自分の区画に入れられない。で、どうしたかって?スコップ借りてきて雪掻きしましたわ、自分の駐車スペース。


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