富士スピードウェイ

天候:雨 / コース状況:ヘビーウェット   50分 X 1本

この日は"GT Run & Attack"というイベント走行会。GTのテストデーに、コースの空き時間を一般車両に開放するというもの。憧れの富士を走れる折角の機会なのに、天候はあいにくの雨と言うか、周辺一帯が雲の中、といった感じ。ピット2階から見えるホームストレート、響いてくるGTカーの快音を目で追いやっても、見えるのは水しぶきのみ…。
じわじわと恐怖感が首を擡げてくる。

スカイラインのペースカーに続いていよいよコースイン。ひょっとして初めてのサーキット走行時よりも緊張していたかも知れない。緊張のあまりシートポジションは前過ぎ、シートベルトも闇雲に締め上げ過ぎ…。
全体の真ん中位だった為、ペースカーのラインはもう分からない位置だったが、でも自分にはチームトムスの(嘘)スペシャル先導車。雨の日の走行ラインとブレーキのポイントをきっちり示してくれる。

1コーナー進入、200Mの看板を目安にアクセルオフ、ブレーキ。一旦インに着いたらENEOSの看板目指してもう一度アウトを向ける。軽く右にステアを切ってAコーナーを目掛けて坂を降りる。2速にシフトダウン、Aコーナー2つ目の右ターンは軽く縁石にタイヤを乗せる位の位置から脱出、100R進入の為、クルマは一旦アウトに。この辺でシフトは3速。緩やかに回って100Rのクリップは奥目、WAKO'Sの看板が見えてくる辺り、縁石との境目に水溜りが出来ている辺りを舐めて6番ポスト通過、BSの看板が途切れる辺りまでに減速を完了、コース右端からヘアピンに進入。アウト一杯まで使って脱出、登りの部分はアクセルを踏めるが、300Rは流れに任せて川下り。コース左端から右の縁石をかすめるようにダンロップコーナー1つ目、2つ目の立ち上がりはミドル。11番ポスト手前でコース右端、12番ポスト目指して左に膨らむ、もう一度コース右端をなぞったらホームストレート。

嗚呼。恐怖感と緊張で強張っていた全身が解れていく様子。行ける。少しは踏めそう。
ピットシケインを通って一旦ピットに全車整列、慌ててシートをずらしたりシートベルトを直している人が約1名。程なくアタックタイム、スタート。
1、2周目。タイヤが温まるのを待ちつつ、周りのクルマの状況を確認しつつコースを再確認。怖いのは皆一緒の様子。この雨だもの…。コース状況が飲み込めてきたところで赤旗中断。ああ、時間がもったいない…。

5分程度の中断後、再びコースオープン。さて、踏めそうな所は踏むぞ〜。Aコーナーまでの下り、行けそうだな?100Rはまだ少し怖いなぁ。ヘアピン手前の減速はGが残ってるよ。300R入り口、一瞬水溜りに乗ったね?タイヤが空転したよ。ダンロップコーナー2つ目、きれいにまとめられないなぁ。最終コーナーはもっと行けるよね?ホームストレート!全開〜♪
本当に全開になっただろうか?水しぶきで前が全く見えない。「水しぶきの向こうで回っていることもあります」。思い出してはアクセルを緩めてみたり。

4周、5周目になると随分落ち着いてきた様子。無駄な力も抜けて、ゆったりと操作できるようになってきた。と思ったら、コース外側の駐車スペースにクルマが増えている。1コーナー奥と最終コーナー入り口付近。自分の目の前でこっちを向いたクルマは2台。ダンロップコーナー2つ目と最終コーナー入り口。ここは難しいということなのだろうか?黄旗をわき目で見つつ次のポストのグリーン旗を睨んでアクセルは緩めない。通過して更に踏み込んで最終コーナーを脱出、やっとクルマが真っ直ぐになったところで3速レブ、慌ててシフトアップ、水しぶきはまだ先の方、最高速チャレンジだね、ひゃああ〜。すごいね、セリカって。160km/h超えてもするすると同じペースで加速するのねぇ。頑張って頑張ってやっと200km/h、じゃあなくて、するするする〜っ、只今200km/hに到達しました、まだ加速します、って感じでメーターの針がまわるの。目盛りの無いところを針が指していたので、おおよその目見当、200km/hには届かなかったくらいかなぁ。

大分乗ってきた6周目(だったのね)、周りのクルマとの位置関係も美味しかった気がする、「気持ちいい〜♪さあ、次はもっと踏むぞ〜♪」と1周してくるとブリッジには"FINISH"の文字が…。ハザードオン、名残惜しむようにゆっくりとコースを1周。

そもそもこの日富士を走った1番の目的は、広いコースを体験する、ミニサーキットよりも高い速度域を味わう、の2つ。上手く、速く走ろうというのは二の次だった。かえって雨だったのは良かったのかも知れない。よりシビアな操作が要求されるわけで、さすがにこの日はシフトミスはしなかったし。
終わってみると、振るわなかったと言う監督のタイムの2秒落ちに留まっていたのは予想外で嬉しかった。
あいにくの雨模様だったが、ストレートで200km/h弱のスピードが出せた事、走行ラインを全て教わったというアドバンテージはあるものの、雨の中、怯まずに踏めるところを探っていった姿勢、当初の目的はとりあえず達成できたとして良し、だろうか。
それにしても、気持ち良いねぇ〜、広いサーキットは。改修前にもう一度、出来ればドライで走りたいなぁ。

当日の全ラップタイムは以下の通り。


1R

 3'35"022

2R

 2'48"454

3R

 2'41"668

4R

 2'39"377

5R

 2'41"638

6R

 2'32"683  < 当日ベスト >



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